キーワードは『カラフルあんこ』
あんこと言えばおはぎに大福!美味しいけれど、色合いとしては地味で素朴なイメージです。ところが最近は、SNS映えするカラフルなおはぎや団子が人気に。洋の食材とのマリアージュで、まるでケーキのように華やかな和菓子も登場しています。あんこの快進撃に目が離せません。
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あんこ+バター
次に来るのは何?
懐かしの喫茶店メニュー「小倉トースト」からの発展形と言われる「あんバターパン」、このところのブームでバリエーションが広がっています。使うパンもクロワッサンや全粒粉、バゲットなどいろいろで、あんバターにさらにフルーツやジャムをトッピングしたりラムレーズン、リコッタチーズ、ナッツなどを一緒に挟んだり。プリンとイチゴをサンドした欲張りなものもあって、映えること、映えること!
“映える”と言えば、手に持ったまま食べ歩きしたくなるような可愛いルックスのあんこ菓子が話題になりました。犬山名物「恋小町だんご」は恋する団子と呼ばれるほど華やかでカラフルですし、あんこで作ったお花がのったうっとりするほど美しいおはぎもあります。
進化したのは見た目だけではありません。近年、洋菓子の味わいを取り入れた新感覚の和スイーツを目にすることが多くなりました。和菓子の主役であるあんこに意外な素材を組み合わせることで生まれる香りと食感、そして和菓子とは思えないようなスタイリッシュなものも登場。コーヒー、紅茶に合うようにアレンジされていて、和菓子離れが進む若い世代にも人気だそうです。
和と洋のいいとこどり
ネオ和菓子
こういった進化系の和菓子をネオ和菓子と呼ぶそうで、老舗の和菓子店からもチャレンジングなネオ和菓子が登場しています。でも色と形で季節を表現する和菓子には、昔から美しい色のあんこが使われてきたはず。ネオ和菓子のあんことどこが違うのでしょうか?伝統的な和菓子の場合、あんこの色は違っても基本的に味は同じです。一方、ネオ和菓子はイチゴなどのフルーツ、ピスタチオ、抹茶といった食材を使ってあんこに色を着け、味や香りのマリアージュをも楽しめます。あんこはチョコレートやキャラメルとも相性がいいそうで、マカロンやティラミス、ブラウニーなどに使う新進気鋭のパティシエもいるとか。
あんこ熱の高まりの背景に、ヘルシー志向があることも見逃せません。あんこは低脂質ですし、原料の小豆や白いんげんは食物繊維が豊富。疲労回復や冷え性の予防、アンチエイジングなどいろいろな効果が期待できるそうで、洋菓子と比べるとカロリーが低いことも選ばれる理由だそう。昔ながらの和菓子が売れにくくなっている中での、あんこ熱。和と洋のいいとこどりのネオ和菓子をきっかけに和菓子ファンが増えるかも。