キーワードは「冷凍庫がパンパン」
最近の冷凍食品は美味しい!種類も豊富で冷凍食品専門店ができるほどです。さらに、夫婦ともフルタイムで働く家庭では、下ごしらえをした食材や作り置き料理も冷凍してあるので冷凍庫はいつもパンパン。なるほど、セカンド冷凍庫が流行するはずです。
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どこまで進化するの?
「冷凍食品=手抜き」はもう古い!
冷凍食品はお弁当の穴埋め、使うと「手抜きだ」なんて言われた時代もありました。確かに古い記憶に残る冷凍食品は味も食感もイマイチで、お弁当に入っていると何となくテンションが下がったものです。ところが今は「手抜き」どころか、手間をかけてもつくれないほどクオリティの高いものもあります。フランス発の冷凍食品「ピカール」は、本国で「好きな食品ブランド」の第一位に何度も選ばれるほどの美味しさですし、前菜からデザートまで揃っていて、パーティにそのまま出せるくらいお洒落なのだとか。2016年、ピカールが青山に日本初の冷凍食品専門店を出店した時は話題になりました。
冷凍技術の進化には目を見張るものがあり、食感が変わりやすかったパンやスイーツも、シャリが命の握りずしも、彩り豊かなお弁当までまるで作りたてのようですし、本格フレンチのコースの冷凍まである。さらに、手間はかけたくないけど、自分で作る満足感は味わいたい」という面倒な要求に応える冷凍食品まで登場しました。これじゃあ、冷凍庫がパンパンになるわけです!
急速冷凍で出来たて、作りたて
日本の冷凍食品の歴史は大正時代、魚の冷凍から始まりました。昭和27年に東京のデパートに冷凍食品売場ができたそうですが、普及のきっかけになったのは東京オリンピックでした。大量の食材が必要な選手村で使われて評価され、ホテルやレストランから利用が広がっていったそう。その後、ファミレスなどの発展とともに一般家庭にも浸透していきましたが、当時はコロッケやエビフライなどのフライ物が中心。それが今は、解凍すると形が崩れてしまいそうな白子やウニも冷凍できるというのです。
このすごい進歩のカギになっているのが急速冷凍の技術だそう。一度冷凍したものを解凍した時にドリップが出たり食感が変わったりするのは、食べ物の細胞の中の氷が細胞組織を壊してしまうから。細胞内の氷の結晶が大きく育つ-1℃~-5℃をできるだけ早く通過させて一気に冷やすのが急速冷凍で、革新的な技術がいろいろ登場しています。