キーワードは「好っきゃねン 大阪」
4月13日から10月13日までの184日間、大阪・関西万博が開催されます。「天下の台所」「食い倒れの街」「お笑いの街」など、いくつものキャッチフレーズがすぐに頭に浮かぶほどキャラが立った大阪のこと、万博会場の外でも“濃い”体験ができそうです。
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55年前の盛り上がりを再び!
大阪で2度目の万国博覧会
前回の大阪万博が開催された1970年当時は好景気の真っただ中、「人類の進歩と調和」という未来への希望に満ちたテーマが掲げられ、ドデカい太陽の塔、アポロ12号の月の石など目玉がいっぱい!「万国博覧会というものを楽しんでやろう」というムードが日本中にあふれていました。期間中の来場者は6,421万8,770人!すごい熱狂ですね。
ところが今回の大阪・関西万博は、極端な円安進行と物価高、不安定な世界情勢の中での開催です。昨年4月の調査では「全く関心がない」という声が圧倒的に多く、能登半島地震からの復興のために中止しろという人までいました。想定来場者数は約2,820万人。パビリオンの建設が間に合わないなどマイナスの情報ばかりが耳に届き、55年前のような歓迎ムードはありません。
でもきっと、始まったら始まったで盛り上がるはず。何しろ舞台は大阪です。活気とエネルギーにあふれた繁華街「道頓堀」があり、日本一長い天神橋筋商店街や大阪城、USJ…さらにモノづくりの街であり、大都市ながら人と人の距離が近く親しみやすい。大阪そのものが博覧会場のように賑やかです。
万博会場で能登に出会えるかも
そう言えば、経団連のお偉いさんの「万博から能登に足を伸ばせば復興のアクセルになる」という発言に、ネットでは「足を伸ばせる距離じゃない」「新幹線延伸で直通列車がなくなってさらに遠くなったのに」など否定的なコメントが見られました。確かに大阪と能登は遠い。でも、万博会場で能登を発信してくれる試みは大歓迎です。
例えば、震災の被害を免れた直径1メートルの輪島塗の地球儀が万博会場で展示されます。宇宙から見た地球の夜景を沈金や蒔絵の技法で表現したこの地球儀は、輪島塗技術保存会が5年がかりで完成させたもの。輪島の職人たちが作品に込めた「対立や分断を超えて他者に思いを巡らす」という願いは万博の理念に沿うものであり、伝統工芸を世界に発信し被災地を勇気づけることになるとも。
またNTTグループのパビリオンでは、入り口の天蓋部分に被災した中能登町の工場で織られた布が使用されるとか。大阪府は地震と豪雨で被災した子どもたちを万博に招待する事業を実施するとのことで、会場のあちらこちらで能登と出会えるかもしれませんね。