キーワードは『タイパ』

やたらと「コスパ」という言葉が耳に入ると思っていたら、今度は「タイパ」。「コスパ=費用対効果」をもじって「時間対効果」の意味で使われています。Z世代が使い始め世代を超えて広まった言葉だそうで、タイパ意識を持つ人がどんどん増殖中。世の中みんな忙しいんですね。

みんな時間に追われている!
タイパ=時間対効果

“良い映画や音楽はじっくりと楽しむもの”という常識も、今は昔。昨今は、録画したドラマや映画は倍速で観て、歌はサビの部分のみを聞き、小説はあらすじをまとめた本を読むのだそうです。何だか味気ない気もしますが、とにかく、費やした時間以上の満足感を得るために効率よく!コストパフォーマンスならぬタイムパフォーマンスを意識する人が増えているといいます。
このタイムパフォーマンスを縮めたのが「タイパ」で、Z世代が使い始めた言葉だとか。1995年から2010年頃に生まれたZ世代は物心ついた頃からインターネットを使い、溢れるほどのデジタルコンテンツに囲まれて育ってきました。人気のドラマも映画もじっくり観ていたら時間が足りないし、SNSへの投稿やゲームをする時間もほしい。そしてそれらをひと通りやっておかないと、友だちの話題についていけません。「一定の時間であれもこれもやって、目いっぱい楽しまなければ」というわけですが、なかなか大変そうです。
一方、時間に追われる感覚は共働き世帯や熟年層にも共通です。家事や子育て、仕事とこなすべきタスクはてんこ盛り!効率重視になるのも当然で、少しのスキマ時間も無駄にしたくありません。理由はどうあれ、タイパはどの世代にも響く言葉というわけですね。

ズボラやらほったらかしやら
タイパにつながるワードがいろいろ


これまでも、「時短」や「簡便」を売りにした商品はたくさんありました。でもこの売り文句、さんざん使われてきて新鮮味がありませんし、消費者の意識は「効率化で生まれた時間を自分が本当にやりたいことに使いたい」という“時短の先”に向かっており、単なる「時短」ではシックリこない。その点、明るい響きの「タイパ」という言葉はピッタリかもしれません。
タイパが注目される中で昨年、永谷園の「パキット」が大ヒットしました。パキットはパウチ袋入りのパスタソースで、乾燥麺と水を入れて電子レンジにかけるだけでアルデンテに仕上がるというもの。別鍋で麺を茹でるという工程は意外に面倒で、以前からレシピサイトでは多めのソースで茹でながら仕上げる「ワンパンパスタ」が人気でした。ところがパキットなら、そのフライパンさえいりません。さらに、皿に盛りつけずに袋から直接割り箸で食べるズボラさんもいるそうで、そうなると後片付けの必要もない。レンチンから蒸らし終わるまでの13分間は「ほったらかし」でOKなので、その間にほかのことができるというわけです。
同様に「〇〇しながら」とか「ズボラ」など「タイパ」につながる注目ワードはいろいろ。それらに応える商品もどんどん進化しているようです。

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さて、タイパは?

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