キーワードは『レモン』

梅沢富美男氏が全身黄色のタイツにレモンの被り物という怪しげな「レモンサワーの妖精」に扮するサントリーのCM、一度見たら忘れられないインパクトです。コカ・コーラグループが発売した初のアルコール飲料もレモンサワー、既存のメーカーも好調で缶レモンサワーはちょっとした戦国時代の様相です。

おじさんも若者も、「とりあえずレサワー」

若者のアルコール離れが進む中、ここ数年注目を浴びているのがレモンサワーです。「レサワー」とも呼ばれるそうで、居酒屋で「とりあえずレサワー」と注文する人も多いとか。
風味の無い甲種焼酎にレモン果汁を絞り入れて炭酸で割るという飲み方は、1960年代に中目黒の大衆居酒屋で始まったと言われています。1980年頃、その店の常連客が「レモンサワー」と命名し全国に広がりました。この頃は、安く酔えるおじさんたち御用達のお酒だったようです。
居酒屋の定番だったレモンサワーが一躍注目を浴びることになったきっかけは、何とエグザイル!打ち上げでレモンサワーを2500杯も飲んだという噂が事実であることを、メンバーの一人がテレビ番組の中で認めてから人気に火が着きました。焼酎がベースなので糖質が低く、ビタミンCも摂取できるとおしゃれ女子の心をつかみ、SNSを意識したフォトジェニックなレモンサワーが飲めるカフェも登場しています。
そしてブームは缶にも。様々なアルコール度数が揃い、手絞りしたレモンの風味を目指したり、ベースの焼酎にこだわったりと進化の方向もいろいろです。

国産だから皮まで丸ごともう、添え物とは言わせない

今どきのおしゃれ系レモンサワーには、輪切りやくし切りのレモンが皮ごとどっさり!見るからに爽やかです。でも待って、皮についた薬品が心配で紅茶に浮かべる時は皮を剥くという人もいますが?
レモンと言えば、そのほとんどが輸入品。ポストハーベストは確かに気になりますが、国産レモンは少ないうえ価格も高い。「ちょっと果汁を絞るだけだから…」と輸入品を手に取ることが多いのではないでしょうか。ところが近年、国産レモンの生産量が増え認知度も上がってきました。特に瀬戸内レモンは有名で、珍味や調味料など「へぇ〜っ」と思うような商品にまで「瀬戸内レモン味」が登場。鍋やトーストなど、フレッシュなレモンを丸ごと楽しむレシピも紹介されるようになりました。
「甘酸っぱい初恋の味」などと愛されてきた割には添え物扱いで、使い方も限定されていたレモンが、主役としての魅力を開花させています。

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